敷地は空地に隣接していることから、方向さえうまく決めれば開放的な構成をとることが可能でした。
建物をすっと切り取ることで、室内がそのまま外になったような気持ちのよいテラスが生まれ、開放感が建物全体へと広がります。オープンカーのような生活が始まります。
周辺には植栽と少し開けた場所があり、そちらに向けて建物を開くよう設計しました。テラスを2階と3階に設け、さらにそれらを立体的につなげることで使い勝手が格段と良くなり、生活が気持ちの良い外部スペースと引き出されます。室内と外部2箇所に設けられた階段によって、なかとそとがリング状にぐるぐるとつながり自然と一体となった毎日が始まります。
2階テラスと階段でつながった気持ちの良い屋上です。2方向に壁があることで適度にプライバシーが保たれます。落ち着いたオープンな空間は、食事やお茶、昼寝にぴったりです。外壁はダークグレー、テラスに面する壁は室内的な印象を与えるために、内部の壁と同じ白色としています。パンダのような色合いとすることで、ボリューム感を減じて街並みに馴染ませています。住宅街のなかには樹木やちょっとしたスペースがあり、それらをうまく利用することで、自然を取り込んだ生活が無理なく楽しめます。
隣の部屋のようにつかえる、快適なテラスとして設計しました。敷地周辺の緑と味わいのある壁面、すこしのスペースなどを取り込み、開放感と落ち着きを兼ね備えた開放感のある生活が楽しめます。テラスへの建具は折れ戸とし、フルオープンにするとなかとそとが完全につながります。テラスにはウッドデッキを設け、段差なしとすることで部屋と一体となり、使い勝手も抜群です。写真左上には、植栽に向けて窓を空けました。木漏れ日が室内を彩ります。
風通しの良い開放的なスペースで、食事や読書、昼寝はもちろん、大人数のパーティーなどでも気持ちの良い時間が過ごせます。天井裏を設けずに屋根に沿った形状として、縦方向に伸びやかなスペースとして設計しています。閉じた部屋での人工的な照明や空調よりも自然の光や風はなにより気持ちが良いですし、自然エネルギーを利用することは省エネルギーにもつながります。部屋とテラスのかたちを少し台形とすることで、奥行きと広がりを演出しています。写真奥の壁一面が収納になっているので(手前側も)スッキリと片付いた毎日です。
3階テラス:隣のきれいな屋根を借景として楽しめるよう計画しました。3階の高さになると視界も開け、より開放的な外の時間が過ごせます。住宅地の中でも、少し工夫することで外の生活が満喫できます。日常的に自然と親しみ豊かな生活が送れます。
屋根の勾配沿った斜め天井と台形の平面によって陽射しが複雑に反射し、室内に柔らかく光が広がります。明るい場所と落ち着いた場所をつくり、部屋の中に変化を付けています。
3階テラス:建物の周りにある空地や緑にむけて開くことによって開放感と落ち着きを兼ね備えた外部スペースがうまれます。広々としたテラスで大人数のパーティーも楽しめます。少しだけ台形の平面とすることで、面積以上の広がりを生み出すよう設計しています。
緑がクッションとなり、建物と周辺との間に快適な距離感が生まれます。角度や距離から、互いに気持ちよくすごせます。外壁はかなりダークなグレーとして落ち着きを持たせ、街並みに合わせています。また汚れが目立ちにくいという利点もあります。
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photograph : Nacasa & Partners Inc.
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